〜アンメルヘン集1〜
2009年 11月 17日
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むかーし、むかし
都会の端っこに小さなお城がありました
そこには頑固で強い王さまと、優しくて美しい王妃さまが何不自由なく平和に暮らしていました
ほどなくして二人は、やんちゃな王子に恵まれました
王子は少し変わった子で、王妃さまは随分と手をやいたそうな
しかし、王子はとても賢い子で…知能は200近くあったとかなかったとか
しばらくして透き通るくらい真っ白な肌をした姫が産まれ…平凡な幸せなが永遠に続くように思われました
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幼い二人はいつも一緒に遊んでいました
変わり者の王子は姫にだけは優しく
姫もまた、そんな王子が大好きでした
その国は、変わり者は排除される風習があり
王子は、幼い頃から苛められ、友達がいませんでした
姫は、王子が大好きだったので、苛められていたら悲しくて仕方がありません
泣きながら助けにいきました
王子の唯一の遊び相手であった姫は
王子が叱られるのを見て育ったために
王や王妃だけでなく
大人からどうしたら可愛がられるのかを知っていました
王子は、そんな姫をうらやましく思っていました
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やがて王子は勉学に打ち込むようになりました
王さまの期待に答えようと必死に頑張りました
要領が悪い王子も
勉学だけは天才的に伸びていきました
by MII_JUKEBOX
| 2009-11-17 15:01
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